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みぃ

Author:みぃ
ブログ公開:2012/4/17

この作品に出会えて
本当に良かった。
これからもずっと変わらず
愛してます。(主に副長を♡)

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紅イ華


【沖田 総司/夫婦~転生SSL】※死ネタ及び多少の血表現




 ぼんやりと予感めいたものを感じていたんだよね。
 でも口にするのは怖くて。 
 
 そろそろなのかも…… って。


 此処に住みついて 血を欲する事は無くなったけど
 頻繁に起こる 胸の上を虫が這っているかのような不快感。
 気付いたキミが僕を抱きしめ 背中を擦って
 一瞬で蠢く暗闇から 明るい暖かな場所に連れ帰ってくれる。

 キミは思いきり両手を振って自分を否定するけど
 その中にはね 凄いチカラがあるんだよ。
 何もかも浄化してしまうような 特別なチカラがね。
 ほら。これでまた僕はキミの傍に居られる。


 だからキミの名前を叫んだ。


 眩むほどの紅い華が僕の足元に咲いた。
 たった一度のしわぶきで 巡っていた半分が抜かれた感じ。
 足の裏にぬるりと絡まって膝を着く。
 艶やかで綺麗で妖しげな 恐ろしい場景。


 キミはまだ来ない。


 虫は蠢くのを止めない。
 思いの外生きられた僕を 最後の仕上げとばかりに食い尽くして行く。
 その都度 鮮血の大輪の華が咲いては散り 散った上にまた咲いた。
 もう苦しいのかも分からない。
 ただキミが居ないのが悲しいだけ。

 いいよ。
 持って行けば?
 そんなに僕が欲しいなら。
 
 代わりにひとつだけお願い。
 あの子がここに来るまで待ってて欲しいんだ。
 勝手に居なくならないって約束だから。
 僕に言いたい事があるんだって。
 文句かな?
 だったら酷いよね。もう僕は何も言い返せないのに。
 でもちょっと楽しみなんだけどね。
 
 いい匂いがする。 
 僕の好きな匂い。
 抱きしめると更に甘く香るのを知ってる。
 毎晩この腕の中に閉じ込めて 夢へと落ちた。

 やっと来てくれたんだね。
 僕のお嫁さん。
 ぷっ。なにその顔。
 涙に鼻水にもうぐちゃぐちゃじゃない。

 はいどうぞ。何でも聞くから。 
 え?
 うん。確かに昔はよくそう言ってたけど。
 あれは言った時のキミの反応が面白かったから。

 ……本気なの?
 
 僕と一緒にって。
 
 そりゃ僕だって 羅刹のキミを置いて行くのは心配に決まってる。
 でももうその短刀ですら僕は持てないと思う。
 自分がかなり無茶言ってるって分かってないのかな?
 いくらキミでも確実にシヌんだよ。

 それでも?

 
 キミは意識が朦朧としている僕に短刀を握らせて
 力無く浮いた指を 自分の手で上から押さえた。
 そして小さな胸にその切っ先を当てた。
 
 どうしよう。
 嬉しくて仕様がない。
 僕は淋しがり屋だから。
 キミが一緒に来てくれるなら。 

 キミは右手を僕の左手と繋げて 顔を寄せるとまた約束を囁く。
 そして僕の唇に柔らかい唇を重ねて そのまま全身で伸し掛かった。
 微かな呻き声の後 とろりと流れ出た血が口の中で混ざり合い
 久方ぶりのキミの甘い味に舌が痺れる。
 キミの胸には僕が咲かせた紅い華。綺麗な様に恍惚として震えた。


 幸せって言ってくれるの? 
 僕もとても幸せだよ。
 そうだね この幸せはもっと続くんだ。
 それまで少しだけ眠ろう。
 目覚めた時…… 僕らはきっと―――









「どうだ!?」
「二人とも意識戻りましたっ 大丈夫なようで今は奥で眠ってます」
「そうかっ ひと安心だな それにしてもなぁ…… 」
「ええ…… どう言う事なんでしょうね」
「いくらカップルとは言え…… 」
「いえっ カップルじゃないそうですよあのふたり
 男の子にも女の子の方にも恋人はいないそうです
 ずっと一緒だった双方の友人達の話では お互いのグループは全く面識がないし
 海に遊びに来てからふたりが出会った様子もなかったって言ってました
 だからふたりはどんな関係なんだろうって こんな状態に驚いてましたよ」
「はぁ!? そんなのがなんで仲良く手え繋いだまま溺れるんだよ?」
「さあ…… 海の中に沈む前は 別々の離れた場所で泳いでたって言うんです
 でも通報を受けて見つけた時には 不思議な事にもうふたり一緒だったって」
「溺れてから繋いだってのか?何か勘違いしてんだろ それより奇妙なのは」 
「あの繋いだ手ですよね 全く放れない 引き離す事が出来ないなんて でも」
「あ?」
「凄く…… 幸せそうに見えるんですよね あのふたり」
「あれだけ可愛いんだ ヤローが仲間の知らねえ内にナンパしてたんだろうよ」
「そうなんでしょうけど なんか……
 私達には考えられないような事が起きているような気がしませんか?」
「なんだそりゃ? いい年して少女漫画の読み過ぎじゃねえのか?」
「班長ってホント夢の欠片も無いヒトですね て言うか私まだ全然若いんですけど!」
「いいから早く報告書書いて持ってこいっ」
「分かってますっ (でもこのふたり 運命っぽさを感じるんだけどなぁ)」




ねえ ちづる

約束通り 幸せの続きをしよう。





― 了 ―


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